衆院選、京都。平智之さんとの約束。

平智之さんの選挙を手伝いに行こう。そう考えたのはいつだったか。

現政権の危うさなどは、そこそこ社会について考えている人なら、もうとっくに気づいている。そして、手をこまねいている人ばかりじゃないのも事実だ。

それなのに、僕は、事態が悪化すればするほど、楽しいことが増えるというパラドックスにいる。

だから、待っていられない。使命感なんかじゃなく、楽しくて仕方ない。そんな気分だった。

9:00 深夜バスで新宿から8時間以上かけて京都へ。平智之選挙事務所は、駅からそれほど遠くない、市場のそばにあった。もう、中には何人かの人が詰めていて、今回、連絡を取り合っていた大東さんもいた。

大東さんたちから、事務所の立ち上げや、公職選挙法対策などの苦労話を伺う。平さんを除いて、一人も選挙を経験したことがないズブの素人だけでの国政選挙。これは、前代未聞だろう。

10:00 大阪から応援に駆けつけてこられた支持者の方の車に乗り込み、選挙カーを探索、2時間かかって、ようやく平さんに会った。

IMG_2441.JPG

平さんは、ネットで見る限り、声はガラガラだったし、さぞかしお疲れだろうと予想していたのだが、全くそんなことはなく、ハツラツとしていた。固く握手をし、早速、街へと乗り出す。今日は、選挙戦最終日。選挙カーで一票でも多く集めるための最後のお願いだ。

選挙カーを後から追いかけ、僕も白い手袋をして、窓から街行く人たちに手を振る。選挙の時、良く見かけるあれだ。実は、軍手の黄色いイボイボを反対にし、さも白の手袋のように見せかけていた。小さな節約も無所属で挑むこの選挙戦ではとても大切なのだということが身に染みてわかる。

最初は、なんだか気恥ずかしくて、あんまり声も出なかったが、こちらに向かって手を振ってくれる人、感極まって、平さんに駆け寄り握手を求める人、様々な場面を見ていたら、自然と声が出てきた。

「この人を国政に送るために、俺は東京から出て来たんじゃなかったのか?それができるのは、京都一区の人たちしかおられないじゃないか。」そう思うと、一層、力が入る。

「平智之をよろしくお願いします!」「ありがとうございます!」

IMG_2443.JPG

平さんは、こう訴えかけた。

「無所属の平です。小選挙区で立候補しました。比例区での当選はありません。明日の投票では、平智之とお書きください。皆様の力で平智之を国政へとお送りください!」

「原発を止められるのは私だけです。原発を止める男、平智之を国政へ!」

「京都のお金が東京に行き、東京のお金が世界に吸い上げられる。そんなことを許していいのですか?京都のお商売がうまくいかなければなりません。京都のお金が京都を回る。それでなくては、みなさんの生活は苦しくなるばかりです」

「平さん、月3万円の生活費でどうやって私ら暮らしていったらいい?そう言われます。最低所得保障、ベーシックインカムを議論しませんか?」

「この保守盤石といわれる京都一区で、無所属の私が当選すれば、歴史が変わります。京都の政治が変わります。新しい政治の流れを作ってみませんか?」

16:00 京都タワー。京都の人々に向けた、平さんの言葉はとどまることを知らず、最終演説地である京都タワーまで、マイクを置くことはほとんど無かった。その間休憩は、10分ほど。如何に平さんが京都で暮らす人々との対話を大切に選挙戦を戦ってきたか、わかるエピソードだと思う。

IMG_2447.JPG

京都タワーでの最終演説は素晴らしく、後に、大東さんと語り合ったが、まさしく、新しい政治の幕開けを宣言したようなものだった。

再び選挙カーへと乗り込んだ平さんは、許された時間20:00ギリギリまで、自分の肉声で訴え続けた。

「ありがとうございます!手を振っていただきました!大きな力をいただきました!平智之をどうかよろしくお願いします!」

20:00 12時間×12日間。12/2の出陣式から延べ、140時間以上。平智之さんは、自分の肉声で政策を訴え続け、大阪から駆けつけた盟友、安冨歩さんの見守る中、マイクを置いた。

事務局で平さんの到着を待つ僕の中に沸き起こる疑問は、なぜ平さんは、そこまでがんばるのかということだった。

多くの人に反対され、所属政党もないがゆえに、資金も全くなく、プロスタッフも雇えない。何しろ選挙区での風当たりも強い。幾らかかったのか、正確にはわからないが、少なくとも没収されるかもしれない供託金の額は300万円である。それほどのリスクを冒して、平さんはなぜ立候補したのか。

選挙事務所に戻ってからのツイキャス4時間でそれは痛いほど、よくわかった。

IMG_2457.JPG

平さんは、食事もせず、トイレにも行かず、まるで、僧侶のような佇まいで、僕ら市民と言葉を交わす。

政治家に対して、「こうしてほしいねん!」と市民が訴えかけるのが今までの政治なら、「政治をこうしたいねん!」と市民が感じ、そのための政治家を市民が選び、担ぎ上げるのが、これからの新しい政治の流れで、それがまさしく平さんの目指すところなのだ。

だから、彼はあらゆるリスクを冒してでも、立候補した。それが彼の意志であり、我々市民の意志だからだ。

24:00 平さん、大東さんと固い握手をして、再会を誓い、事務所を後にする。

風は冷たいが、イヤじゃない。平さんの言葉を思い出しながら、宿へと向かう。

「選挙戦が始まったころ、市民の私に対する態度は、まるで視線を避けるように風当たりが強かった。だけど、最終日の今日は、民主党から初めて出馬した時以上に、人々が好意的でした。私自身、わからないけれど、これは、なんだったのだろう。」

IMG_2451-0.JPG

平さん、僕は確信してます。市民はわかっている。平さんがどんな思いで立候補したのかを。そして、今度は自分たちの番なのだということを。


 

一夜明け、12/14 21:00 平さんの落選が決まった。落選直後の平さんのメッセージ

そのメッセージはとても力強く、とても落選した候補とは思えない。「昨日までのガラガラ声はどこに行ったんだ?」と苦笑しながら観ていたが、「東京からも多くの方が~」という言葉を聴き、不覚にも泣いてしまった。

そうだ、肩を落としている場合ではない。この選挙は、僕ら市民が権力に立ち向かっていくための第一歩なのだから。

そして、僕らも平さんとの約束を果たさなければならない。「新しい政治の軸を作っていく」という、その約束を。

 


 

23:00 東京。僕の旅は終わらない。投票結果をみて、また次、また次と、考えなければならないからだ。

「あきらめない」平智之さんのポスターの標語が頭をよぎった。

IMG_2460.JPG

カテゴリー: POLITICS タグ: , , , パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中