宮田尚明さん急逝の報に接して

 宮田尚明(みやたひさあき)  1960-2015

2014年カニ坂ロックフェスティバルより転載

福生を代表するギタリスト、宮田さんが5/9深夜自宅で亡くなったとの報せを受けた。まだ気持ちの整理はつかないが、故人に寄せる思いを綴っておく。

宮田さんとは、長い付き合いになる。俺がガキのころ、あの辺をウロウロし始めたころからだから、20年以上だ。どんな人かと聞かれれば、誰もが即答できる。「すごいギタリスト」だった。

その不思議な音色は、独特のオープンチューニングにあり、一度、どうなっているのか尋ねたことがあったが、笑いながら「秘密だよ」 と言われたまま、ついぞわからずじまいになってしまった。

DEC 2014 SOS

カニ坂の打ち合わせで「人前で喋ったり、モノ書いたりすんのが嫌だから学校ドロップアウトしたのに、自己紹介なんかさせんじゃねーよな。」と言ってたっけ。

あんなにグデングデンになるまで飲んでステージに上がるのに、ギターの音は間違えない。ギターと身体が一体化したような人だった。

SOULバンドのお披露目の日。一番前で音を聴いてくれてたね。あなたに認めてもらいたかったんだ、ずっと。だから、とても嬉しかった。

去年のある晩、シャックのカウンターで二人で話したことが、忘れられない。

「俺、ヒッピーで良かった。」そう言ってた。

あの日は、色んなことを話してくれた。俺はついに説教されるのかなと、ちょっとだけビビってたんだけど、何も言われなかった。他の話は俺だけの宝物にしよう。ね、いいでしょ、宮田さん。

音楽の女神、ミューズに見染められたギタリストは、もう二度と聴くことが叶わない、その音色とともにあの世へと旅立っていった。

チクショウ…早すぎるよ、宮田さん。

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