夏休みの少年たち

真っ黒に日焼けした中学生くらいの少年たちが、いつもなら会えない時間帯に自転車で颯爽と走りすぎる。
「あ~夏休みだなぁ」と思う瞬間なのだが、彼らがいったいどこに行こうとしているのかなんて、もちろん知るよしもない。

だが経験上、きっとこうだなと思うことがあって、それは「夏休みにしか出来ないこと」を彼らはしているということだ。
初めて行く街。初めて通る道。確か車で連れてきてもらったところ。去年まで親と行っていたお祭り。

彼らは大人になる準備にいそしんでいるのだ。しかも大人の目を盗んで。

中途半端な経験しかしたことのない大人たちがいう「正しさ」なんて根拠がないことを彼らはよく承知している。だから、経験するのだ。自分だけの、自分しか知らない経験を。

この貴重な時間を大人は潰したりしてはならない。これを潰されると彼らはモンスターになる。(と、僕は思う。)

好きな女の子のことを考えて。漠然とした将来に不安を抱えて。悩んで、走って、また止まって。イライラした毎日をどうやったら壊せるのか、考えまくって。死んだらどうなるとか、宇宙の果てのこととか、とりとめもなくわき出る疑問と立ち向かって、そうして、空を見上げるのだ。

「うわぁ、夏だなー」

事故などない良い夏休みを過ごしてもらいたいなぁと、昔の夏休みの少年は思うのであった。

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