昨日、講習会で話したこと。いつもはそれほどウケないんだけど、珍しくウケが良かったので、ちょろっと紹介。
高校卒業後、僕は某私立大学に進学した。高校では相当自由にやっていたので、この大学の厳格な校則や教師たちの監視、窮屈な授業スタイルのおかげで、夏休み前にはバッチリ挫折した。
学校に行くのが面倒になり、登校拒否。でも、親に知られるとマズイので、毎日「行ってきます」と出かけていく。
海までドライブして本を読んだり、まぁそれなりに時間を潰してたんだけど、いよいよお金も無くなり、近所の公園しか行くところが無くなった。コンビニに寄って、ポケットの小銭で漫画雑誌、スナック菓子、弁当、缶コーヒーを買って、車の中かベンチで過ごす。
1~2週間してお金も底をついてきた頃、ベンチにボーッと座って鳩にエサをやっていると、隣にお年寄りが座っていて、同じことをしていた。

写真はイメージです
最後の小銭を握りしめて、漫画じゃなく、バイト雑誌を買った。「学校に行かないなら働こう。何だって構わない。」
目についたのは、スイミングインストラクター募集の小さな広告だった。「正社員採用の途あり」。
自分がこれまで生きてきて自信のあったことは水泳だけだったから、これならと思いすぐ応募した。
学校に行くフリをしてバイトに出かける毎日が始まったのは、それから1週間後のことだった。
そして現在、僕はその仕事をもうすでに四半世紀以上やっている。人生なにがきっかけになるかわからない。