僕には鳥の言葉がわかる

以前から注目していた鈴木俊貴さん待望の書。めちゃくちゃ面白かった。

まさか鳥の言葉を理解するなんてことが本当にできるの？と最初は思っていたのだけど、鈴木さんの研究を知ればすぐに納得できる。さらに本書を読めば、人が暮らす世界と生き物たちの世界の境界線が無くなって行き、どんどん身近になっていくような心持ちに誰もがなれるだろう。

これまでも、人もそれ以外の生き物たちも同じ星に生きる仲間だということを多くの識者たちが語ってきたけれど、言葉を使うのは人だけではないという一つの事実は、何より雄弁で説得力がある。

子どもたちも、自然を学んでいくことのスタートにこの書があれば、(もうすでに教科書向けに書き下ろしたものが採用されているそう)身の振り方も変わるのではないかと思う。

それにしても、鈴木さん、面白い人だ。研究のアプローチもそうだけど、米だけでしばらく過ごした話とか思わず笑わずにはいられなかった。とにかく必読の一冊。