Cliff “Bellbottom” Burton (February 10, 1962 – September 27, 1986)
Metallica – Welcome Home (Sanitarium) (The Last Show of Cliff Burton) (Stockholm Sweden September 26,1986)
僕がMetallicaというバンドのレコードを聴いたのは、1984年のこと。”Kill ‘Em All”(邦題『血染めのハンマー』)というデビュー盤だった。
ヘッドホンから聞こえてくるその音は、かつてないもので、その時の衝撃を忘れられず、今でも、このアルバムは僕にとってのバイブルである。
そのバンド、メタリカのサウンドをオリジナリティあふれるものにしていたのが、クリフバートンというベーシストである。(その当時、実はベーシストにあこがれていて、フェイバリットは、Iron Maiden のSteve Harris、続いてCliffだった。)
ベルボトムを履くミュージシャンなど、すでにどこにもいない時代に、彼は颯爽とベルボトムを履きこなし、誰も弾けないベースラインとともに登場したのだった。
だが、それは雑誌の写真だけでのことで、PVを制作しない方針だったメタリカの映像を日本では、観ることはできず、MTV側にも、あまりにも激しいメタリカのような音楽を公共の電波に乗せて放送する準備などなかった。
やっと本物に出会えるチャンスが訪れる。メタリカの出会いから2年以上経過した、1986年11月に予定されていた初来日公演だ。
ところが、彼は来日公演の直前、ツアーバスの事故でこの世を去ってしまう。わずか1ヶ月あまり前の1986年9月のことだった。
このyoutubeで聴けるのは、亡くなる前日の演奏である。特に好きな曲である、”Welcome Home (Sanitarium) “のベースラインは、すさまじい才能を感じさせるものだ。彼はAria proⅡ という日本製のベースを指で弾く本物のプレーヤー、そしてミュージシャンだった。
彼の死から、もう30年が経とうとしているが、生の演奏を聴くことができなかったことは、今でも本当に残念でならない。
偶然だが、もうすぐ、彼の53回目の誕生日である。 R.I.P. Cliff.